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フォーカス ・ グループインタビューの結果

1.フォーカス・グループインタビューの方法・内容

研究会では、多面的な調査を行うために、フォーカス・グループインタビューを行った。

実施場所は全国3か所とし、対象者の選考にあたっては、①エリアを分散して選出するこ と、②児童館長または主任クラスの経験豊富な児童厚生員を対象とすることを考慮した。

フォーカス・グループインタビューは、意見の強いところに同調する傾向が現れること や、司会者による誘導への懸念が課題となるため、本研究では、対象者間での議論は最小 限となるよう、調査者の作成した半構造化された質問について、あらかじめ回答要旨を作 成してもらった上で、グループインタビューを行うこととした。質問内容は児童館の現場 責任者からの実感も含めた意見聴取することを目的とした。

主要な調査内容は、今日の児童館を取り巻く状況、「児童館ガイドライン」に基づく運 営の実態や効果、児童館の評価方法等とし、研究会での委員の意見をまとめながら調査内 容を吟味・検討することとした。

東京会場では、公設公営 の児童館長を選定した。その際、特別区と市部のバランスも考 慮した。

京都会場では、公設民営ならびに民設民営の児童館長を選定した。その運営法人は社会 福祉法人、一般社団法人である。

福島会場では、ベテラン層の児童厚生員を中心に対象者を選定した。公設公営、公設民 営のバランスも考慮した。公設民営施設の運営法人は、社会福祉法人、特定非営利活動法 人、公益財団法人である。対象者は、東日本大震災の復興支援事業に参加しているメンバ ーのため、全国から集まっている。

①日時・会場

実施日時 実施場所

1 1月 21 日(木)19:00~21:00 東京都渋谷区

TKP渋谷カンファレンスセンター 2 1月 23 日(土)15:00~17:00 福島県相馬市 はまなす館

3 1月 26 日(火)19:00~21:00 京都市下京修徳ふれあい福祉会館

②質問項目

児童館を取り巻く今日的課題

児童福祉法や児童館ガイドライン等、児童館関係法令や制度面への意見

児童館におけるひとり親家庭支援や要配慮児童の支援、学習支援等の取組の可能性 児童館の展望・今後の発展・活性化に必要な視点

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③対象者

会場 対象者 所属

東京

井垣 利朗氏 東京都八王子市 中野児童館 児童館長

今川 光広氏 東京都目黒区 上目黒住区セ ンター児童館 館長 斉藤 朋行氏 東京都東久留米市 中央児童館 館長

鈴木 良東氏 東京都杉並区 善福寺児童館 館長 千葉 雅人氏 東京都中野区 北原児童館 館長

村山 純 氏 東京都世田谷区 上祖師谷ぱる児童館 館長

福島

金坂 尚人氏 兵庫県神戸市 神戸市六甲道児童館 主任児童厚生員 長崎 由紀氏 岩手県一戸町 県立児童館いわて子どもの森

チーフプレーリーダー 水野かおり氏 東京都台東区 松が谷児童館 館長

寺田恵美子氏 秋田県秋田市 飯島南児童セ ンター 児童厚生員 齊藤寿一郎氏 宮城県仙台市 木町通児童館 児童厚生員

佐藤 泉 氏 愛知県東郷町 東部児童館 児童厚生員

京都

池田 英郎氏

京都府京都市

塔南の園児童館 館長 木戸 玲子氏 京都市修徳児童館 館長 國重 晴彦氏 京都市住吉児童館 館長 三浦 正人氏 京都市御室児童館 館長 宮井 真澄氏 南大内児童館 館長

2.実施結果

音声記録したものを活字化したものから、発言要旨を抽出した。口語体を文章体にして いるため、掲載内容は発言と一字一句同じではない。その主旨や意味を変えない範囲で、

若干の表現の変更や語句の加筆を行い、発言者が特定されないよう配慮した。なお文中の 表記はできるだけ発言に即してある。

これらを表 4-1-2-1 のように、論点ごとにグループ化して整理を試みた。

表 4-1-2-1 論点 大項目 小項目

(1)児童館を取り巻く今日的課題 子どもの遊びや生活の課題

保護者の意識・家庭における課題 地域の育成環境や福祉的課題 行政的課題

(2)児童館の 必要性 と有用性を社会 に 広めていくための課題

児童館の機能的課題 児童館の効果・評価 職員の専門性

地域社会への打ち出し・アピール方法

(3)今後の児 童館と 児童館ガイドラ イ ン

児童館ガイドラインの評価

児童館ガイドラインの見直しに向けて 今後の児童館のあり方・展望

(1)児童館を取り巻く今日的課題 子どもの遊びや生活の課題

外でボールが使えないなど、遊ぶ環境が大幅に変わっている。児童館に来ても、遊びを 知らない、遊びの内容の幅が狭くなっている。

特に問題などを抱えていない家庭でもはさみが使えない、靴のひもを結べない、火が熱 いかわからなくて炭を触ろうとするなどの子が増えている。

「負けるかもしれないからいやだ」と言って、負けたり失敗したりするのは本当避けて くような子がいる。

鉛筆の持ち方など、保護者が見ても、注意もしないし、教えてもいない。保護者を目の 前にして、うるさいと思われても、教えたりしている。

要保護あるいは要観察なのかの見極めが難しいケースが最近多くなっている。

子どもの寂しさの両極化。貧困層だけでなく、裕福でも寂しい子がいる。お金だけ渡さ れ、保護者と一緒にご飯を食べたことが無い子もいる。孤食は問題。

③対象者

会場 対象者 所属

東京

井垣 利朗氏 東京都八王子市 中野児童館 児童館長

今川 光広氏 東京都目黒区 上目黒住区センター児童館 館長 斉藤 朋行氏 東京都東久留米市 中央児童館 館長

鈴木 良東氏 東京都杉並区 善福寺児童館 館長 千葉 雅人氏 東京都中野区 北原児童館 館長

村山 純 氏 東京都世田谷区 上祖師谷ぱる児童館 館長

福島

金坂 尚人氏 兵庫県神戸市 神戸市六甲道児童館 主任児童厚生員 長崎 由紀氏 岩手県一戸町 県立児童館いわて子どもの森

チーフプレーリーダー 水野かおり氏 東京都台東区 松が谷児童館 館長

寺田恵美子氏 秋田県秋田市 飯島南児童センター児童厚生員 齊藤寿一郎氏 宮城県仙台市 木町通児童館 児童厚生員 佐藤 泉 氏 愛知県東郷町 東部児童館 児童厚生員

京都

池田 英郎氏

京都府京都市

塔南の園児童館 館長 木戸 玲子氏 京都市修徳児童館 館長 國重 晴彦氏 京都市住吉児童館 館長 三浦 正人氏 京都市御室児童館 館長 宮井 真澄氏 南大内児童館 館長

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ネグレクトのまま、中学生、高校生になる子どもがいる。高校中退後には支援がないの で、児童館の今までの関わりの中で(継続して)かかわっている。児童館としてどこまで 応援すべきか悩む状況。

自分が遊びと時間を選択できる環境が全ての子どもたちに保証されていない。

ごみ屋敷に住んでいる中学生の男の子の家を掃除に行って、風呂に入れる状態をつくっ たがお湯が出ない状態だった。そもそも風呂に入る習慣がない。風呂の入り方が分から ないこともある。

中学生で長い間放って置かれていた子がたくさんいて、少しの小遣いで何なり食べて生 きてはいるが、将来に希望を持つことはなく過ごしている。

子ども自身に課題があって、集団指導がなかなか難しくなってきている。

子どもの遊ぶ時間がとても縮んでいる現状。は時代と共にますます縮んでいるのではな いか。今どんどん放課後圧力が強くなってきて、子どもが学校から帰ってこない。

学校が終わってすぐに次の習い事に出掛けていく姿が見られる。

集団形成や遊びの伝承が子どもの間で行われなくなって、非常に危機感を日々強く感じ ている。

配慮が必要な子どもが非常に増加している。年を追うごとに増加の比率は高まっている ような気がする。

昔だったら別にその子の個性の一つで一緒にクラスの中にいたはずの子たちが、何か今 の仕組みの中では逆に浮き上がって、あからさまになってしまうよう。

コミュニケーションが不得手な子どもが増えている。コミュニケーション不全が原因で 本来起きなくてもいいような些細なトラブルが増えている。日常のやりとりから人との 関係をつくる地道な働き掛けが児童館の仕事では非常に重要になってきている。

子どもたちは忙しい中での日々を過ごしていて、5時や6時近くなってから児童館に 15 分だけ来る子たちもいる。

他人へ自分の言葉を発する機会を自分から敬遠する子どもたち。高学年になればなるほ ど時間がなく社会力が育まれる体験の場を持ちにくい状況にある。

現実的に児童館には貧困やひとり親家庭の子どもたちが毎日のように来ている。食事の

学習に対する意欲がまず湧かない子どもたちがいる。学習に向かう前に生活能力がない、

児童館の遊びや体験のプログラムの有用性を使って学習につなげていけないか。

朝ご飯を食べてこない子、給食がその日一日の食事になっている子の様子が伺える。そ ういった困っている子がたくさん児童館にやってくる現状がある。

乳幼児から、小学生、中学生、高校生と児童館に来ていて、高校を中退して働くが職に あぶれてしまうような子どもは自分の進路を相談する場がない。児童館を卒業した気に なる 18 歳以上の青少年に向けた支援の必要を感じる。

家族の介護に携わる子、下の子の面倒を見ていて学校に行けない子など「ヤングケアラ ー1」がいるので、その状況を判断するなど児童館での支援ができればいい。

保護者の意識・家庭における課題

親の価値観としても、遊びより学習のほうに重きを置くのはある。

保護者は預かってもらえて、安全で過ごせてれば良いという意識が強くなっている。自 由来館は無料の放課後児童クラブと化している。

要保護児童だけではなく、一般的な保護者や子どもたちに対してアプローチできる部分 もあり、保護者も育てる視点は持たなくてはと思う。

日曜開館で、児童クラブ併設の児童館。児童クラブでは平日出席率 90%、更に日曜日も 来るという子もいる。保護者の方は平日お休みでも子どもを児童クラブに預ける。子ど もと親が一緒に過ごす時間が本当に少ない。

多様な児童、家庭が多く、丁寧な対応を求められる。具体的には発達障害、ネグレクト、

保護者支援。しかし、実際に対応できる職員が足りていない。人手も職員の専門性も。

(心理等の)専門職でなくとも知識、研修が必要。

子どもは予定がいっぱい、大人も「早く、早く」という感じで、日常生活の中でも余裕 がない。て分かるぐらいイライラしている状況が大人も子どももあって、攻撃的になる こともよくある。

高所得世帯の家庭の子どもは習い事で忙しく、子ども自身が遊びを自分で選択して遊ぶ ことが困難になっている。表面的にはしっかり勉強して豊かに育っているようで、面白 いことをつくりだす力が遊びの中ではついていない。

金銭的な貧困だけではなく、毎日の生活自体が大変そうな家庭が多くある。うちがごみ 屋敷、保護者に発達障害があるなど、十分な養育ができない家庭への支援には時間がか かり一歩踏み込んでやらざるを得ない状況がある。

学童クラブにおける一人親の家庭の割合を出してみると 17~18%ある。離婚、未婚の母 親たちにも何人も出会っている。母 1 人で仕事を頑張ると子どもは放って置かれる、子 どもに合わせると経済的に苦しいことがある。

普通に子育てをしている家庭と支援を要する家庭に二極化している気がする。支援を要

1 病気や障害などをもつ両親や兄弟、祖父母などの家族の介護をする 10 代~20 代の子ども若者。

ネグレクトのまま、中学生、高校生になる子どもがいる。高校中退後には支援がないの で、児童館の今までの関わりの中で(継続して)かかわっている。児童館としてどこまで 応援すべきか悩む状況。

自分が遊びと時間を選択できる環境が全ての子どもたちに保証されていない。

ごみ屋敷に住んでいる中学生の男の子の家を掃除に行って、風呂に入れる状態をつくっ たがお湯が出ない状態だった。そもそも風呂に入る習慣がない。風呂の入り方が分から ないこともある。

中学生で長い間放って置かれていた子がたくさんいて、少しの小遣いで何なり食べて生 きてはいるが、将来に希望を持つことはなく過ごしている。

子ども自身に課題があって、集団指導がなかなか難しくなってきている。

子どもの遊ぶ時間がとても縮んでいる現状。は時代と共にますます縮んでいるのではな いか。今どんどん放課後圧力が強くなってきて、子どもが学校から帰ってこない。

学校が終わってすぐに次の習い事に出掛けていく姿が見られる。

集団形成や遊びの伝承が子どもの間で行われなくなって、非常に危機感を日々強く感じ ている。

配慮が必要な子どもが非常に増加している。年を追うごとに増加の比率は高まっている ような気がする。

昔だったら別にその子の個性の一つで一緒にクラスの中にいたはずの子たちが、何か今 の仕組みの中では逆に浮き上がって、あからさまになってしまうよう。

コミュニケーションが不得手な子どもが増えている。コミュニケーション不全が原因で 本来起きなくてもいいような些細なトラブルが増えている。日常のやりとりから人との 関係をつくる地道な働き掛けが児童館の仕事では非常に重要になってきている。

子どもたちは忙しい中での日々を過ごしていて、5時や6時近くなってから児童館に 15 分だけ来る子たちもいる。

他人へ自分の言葉を発する機会を自分から敬遠する子どもたち。高学年になればなるほ ど時間がなく社会力が育まれる体験の場を持ちにくい状況にある。

現実的に児童館には貧困やひとり親家庭の子どもたちが毎日のように来ている。食事の バランスが良くなく、学校給食で何とか生き延びている。土曜日や長期休業期間になれ ば1日1〜2食、夜ふかしをして眠れないなど生活の乱れもある。ひとり親家庭の子ど もの割合が非常に高く、毎日来る居場所としている児童館として対策は必要。

学習についていけない、実際学校に行けず不登校で朝から児童館に来るような子どもた ちも現実的にいる。

これから自分の将来はどうなっていくのか。どんな未来をイメージしていけばいいのか、

進学や就労が引っ掛かっていて、なかなかそこに取り組めない現状を非常に危惧してい る。

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